移住に関する疑問
群馬県片品村へ移住した経験を生かして、田舎暮らしや移住に関する疑問に答えます。実際に移住に踏み切るまでに沢山の疑問や不安がありました。それらをどのように解消したのかを解説。田舎暮らしや移住を考えている方の参考になれば幸いです。Q&Aはその都度追加して行きたいと思います。
田舎暮らしはしたいけど、どの地域が良いかわかりません。
移住の候補地を選ぶ場合の基準はそれぞれに違いますが、移住の目的と条件を明確にすることで、移住候補地の選定が容易になります。
移住の目的には田舎暮らしをすることはもちろん、それ以外にもあるでしょう。海が好きであったり、山が好き、農業がしたい、暖かい地域、雪が降る地域、など様々。
さらに、一般的なお家探しと同じく住環境の条件をプラスすれば、地域を絞ることができるのではないでしょうか。
住環境の条件は、上下水道、病院、スーパー、コンビニ、ホームセンター、学校、災害の危険性、など、通常の家探しと同様に生活スタイルに応じて選定することが望ましいと思います。
理想の条件すべてに一致する物件を探していると予算オーバーになりがち。
移住の目的や住環境の条件に災害の危険性など重要なもの以外には、優先順位をつけることが大拙です。
移住先の住居は借りるか、購入するかどちらが良いですか。
移住の目的が田舎暮らしの場合は家を購入するほうが、田舎暮らしの楽しみ方も広がると思います。
ガーデニングやDIYでのリフォームなどの自由度が高まるためです。しかしながら、購入した家に何等かの不満が出て転居したい場合、売却しなければならない大きなリスクがあります。
家を購入することが不安な場合、賃貸で住んでみてから検討するのも良いかと思います。
検討に検討を重ねて購入した物件でも、後になってから後悔することもあるでしょう。私も後悔する点はありましたが、良かった点もたくさんあります。結局のところフィーリングで決めざるを得ないのかもしれません。
移住をしたいのですが、何から始めれば良いかわかりません。
まず、移住することでどの様なことを実現したいかを具体的に考えることが大切です。たとえば、農業を営みたい、自然豊かな環境で暮らしたい、広い家に住みたい、都会の生活に疲れた、などのイメージを明確にするとよいでしょう。目的を明確にすることで移住先を決めるのに役立つはずです。
次に、移住計画を成功させるための生活費をどのように得るかや資金をどうするかを考えなければならなりません。現地で仕事を探す、現在の仕事を移住先でも続ける、起業する、年金で暮らすなど様々な方法がありますが、地方へ移住する場合、都心部よりは圧倒的に仕事が少ない事は明白です。できれば、現地での雇用に依存する事のない働き方がおすすめです。
目的と収入を確保できれば、それに見合った条件を決定できます。資金計画に応じて目的を実現するための条件を導き出すと良いでしょう。
条件が決まると、移住候補地の選定をスムーズに行うことができるでしょう。
①目的の決定 → ②資金計画 → ③条件の決定 → ④移住候補地の選定
移住にどれくらいの時間がかかりましたか。
移住の目的や現在の状況などによって必要な時間は様々だと思いますが、私の場合は候補地の選定と、移住先に中古物件を購入するまでの間で7カ月、その後、引越しするまでに1年と5カ月かかりました。
実際に私たちが体験した家探しを”【格安物件探し】不動産業者とのバトルから学ぶこと”にまとめています。
田舎暮らしに関する疑問
都心部よりも田舎での物価は安いと聞きましたが、実際はどうですか。
田舎では都会の様に販売店が多くはないので、価格競争も起きにくいため、大手の量販店以外では価格は高めになります。しかしながら、地元でとれた食材は直売所などで都心部よりも安くて新鮮なものを購入できます。
田舎暮らしでの生活費は都心部と比べて安いですか。
それぞれの生活スタイルによっても様々ですが、物価にかんしては高いものもあれば安いものもありますが、居酒屋などが少く外食が減るため、食費は安くなる傾向があります。家賃や家の購入費用は都心部よりも明らかに安いでしょう。
忘れてはならないのは田舎では都会よりも仕事は少なく、仕事の単価も安くなります。生活費を収入と支出の面から見た場合、トータルでは都心部と変わりないのではないでしょうか。
田舎では自治会費が高額であると聞きました。本当ですか。
地域によっても違いますが、私の移住先では自治会費が高額であると感じました。
私の移住した地域での自治会費は街灯の電球の交換やその電気代、地域の行事などに使用している様です。都心部に比べると人口が少ないため、一人当たりの負担額も多くなるそう。
田舎暮らしでの人付き合いが不安です。大丈夫ですか。
田舎でも都会でも親切な方もそうでない方も同じような割合おられると思います。都心部と変わりないのではないかと思います。
田舎と都会では生活習慣が違います。その違いによって誤解や、トラブルの原因にならぬように、それぞれの生活習慣を理解することが大切です。
下記記事の ”都心部では転居者を「越して来た方」と呼び、田舎では「移住者」と呼ぶ” で詳しく解説しています。
田舎での仕事は少ないのでしょうか。
都心部に比べると少ないと思います。地方では若い方は都心部に移住する傾向があり、その理由の一つとして、都会では仕事の選択肢が多いことが挙げられます。また、地方では農業や林業の繁忙期以外は出稼ぎに行かれる方もおられます。そのような状況の中で、移住したばかりで自分に合った良い仕事に巡り合うことは困難と言えます。
しかしながら、昔と違い、インターネットや、物流の発達によって、居住地域にしばられない働き方も可能になりつつあります。ネット環境を利用した仕事であれば、田舎暮らしでの快適な住環境を生かして、質の高い生活も実現できるのではないでしょうか。
田舎暮らしをしたいけどなにかと不安で移住に踏み切ることができません。移住する前には不安はありましたか。
たくさんの不安がありました。そこで、移住と考えるのではなく引越しと考え、一つ一つ問題をクリアしていくことで、気持ちが楽になり、前向きに考えられるようなにるのではないかと思います。
注意することは、思い描いた田舎暮らしと実際の田舎暮らしに差がないように、事前に移住や移住先について正しく理解することが大切です。
私の場合も、たくさんの不安がありました。その不安を乗り越える決心ができたのも、このままの日常で良いのかと言う不安からでした。家族は反対ではないか、何処へ移住するか、家をどのようにするか、災害の不安はないか、仕事は大丈夫か、移住にかかる費用はどれぐらいか、新天地での人間関係はどうか、など数えればきりがありません。
最後に自分に問うた事が「このままでよいのか」でした。答えは当然「NO」なのです。人生には限りがあるものですので、楽しむ事を選択できたのだと思います。
田舎暮らしに適した地域はありますか。
どのようなスタイルで田舎暮らしをしたいかによって大きく左右されると思いますが、移住を希望される方の多くが都心部で生活していると思います。そのような場合、無意識のうちに便利な生活をあたりまえの事と認識しているでしょう。生活して行く上で、最低限のインフラが整っている地域であることがまず第一の条件ではないでしょうか。
上下水道、電気、ガス、インターネット、物流(宅配など)、病院、学校、小売店(スーパーなど)などがある地域であれば田舎暮らしも安心です。
また、はじめての田舎暮らしでは観光地や、別荘地などの移住者を受け入れることに寛容な地域がおすすめです。
商業中心の都心部と農林水産業中心の田舎では生活スタイルが異なります。田舎ではその地域を住民で共有することで生活をしています。これは農業や林業や漁業などの産業が限られた土地や資源を分かち合うことで成り立っているためです。
一方都会では商業中心であるため、競争を余儀なくされる環境のなかで個々を尊重し生活しています。都会からの移住者が田舎のコミニティに入るためには先住者の生活環境や風土を理解し、協力関係を築く事が大切です。
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