はじめに
2020年に都市圏から群馬県片品村の標高1000m付近の田舎に移住をしました。最初はどうやって移住したらよいか、全くわかりませんでした。まずはインターネットで検索し、不動産売買のサイトや、空き家バンクなどで理想の物件を探す事から始めました。
実際に田舎に家を購入した経験をもとに、不動産業者に対してどのように価格交渉をすればよいのかを考察します。移住を考えている方や、田舎暮らしに興味のある方の参考になる情報を提供します。
最初の第一歩・田舎に暮らすための家をさがす
田舎に家を探す方法は大きく分けて三通りがあると思います。
- 「不動産売買サイトなどを利用する方法」
- 「不動産マッチングサービス」
- 「現地の不動産業者や、現地の方に紹介してもらう方法」
不動産売買サイトなどを利用する場合は検索条件を細かく設定できるため、効率的に物件を探すことが可能ですが、閲覧される方が多いため、お得な物件や、格安物件を見つけることは難しくなりますが、不動産業者が仲介を行ってくれるので、手続きの面で安心です。
不動産マッチングサービスではお得な物件や、自分にとって価値のある物件を探すことが可能です。その反面、自分で契約をしなければならない場合や、資産価値のない物件を取得してしまい手放す事ができなくなる可能性もあります。
現地の不動産業者に紹介してもらう場合は、直接出向く必要があるため、時間もかかる上、旅費も必要となります。また、現地の方に物件を紹介してもらう場合は、その土地へ出向いて、現地の方と、ある程度のコミュニケーションを取れる状態にならなければなりません。その代わり、お得な物件に出会える可能性も増えるでしょう。
たくさんの情報の中から良い物件を早く見つけるためには、効率的に探す事が重要となるでしょう。そのためには、本当に必要なことは何かを考え条件を絞り込むことが大切です。
家を探すことのできる期間も重要です。それによって良い物件に巡り合える確率も変わります。
移住先を探すことのできる期間が長ければ長いほど、良い物件に出会える確率は高くなりますが、その反面、その間の生活費も必要となります。
ぼくたちが、移住先の家を探すための期間は半年ほどしかなくて、条件に合う物件を不動産サイトで探し、内覧に行ったんだ。最初に訪れた物件で衝撃を受けたよ。和歌山県の別荘地にあるログハウスで、市街地に近い立地条件で、暮らすには便利な場所だったんだけど、傾斜地に建てられていて、雑草が生い茂ってたんだ。ログハウスに入ると、写真でみるよりも状態は悪く大変驚いたんだ。
不動産サイトに乗せられた写真と実際に目で見るのでは大きく異なる場合があることを痛感。傾斜地の印象も図面や写真で見る場合と、実際その場所に立ってみるのでは大きく印象が違うのです。
まずは内覧を
移住先の物件の候補がいくつか見つかれば、まずは内覧をする事をおすすめします。
グーグルマップで現地を見たり、ネットである程度のスクリーニングができるので、良い物件が見つかるまでネット上で時間をかけて探し続けてしまいがちです。
画像などでみるのと、実際に足を運んで内覧をするのでは大きくイメージが異なる場合があります。
本命の物件ではないとしても、一度内覧をし、画像と実際の差を体感することで、ある程度、画像から実際の状態を想像できるようになります。
最初の内覧で、画像と実際の差を実感することで、ショックを受けることも事実ですが、その後の探し方に大きく役立ちます。めげずに、条件などを見直し検索することを繰り返すのが良いと思います。
価格交渉を上手に行うために
根気強く探し、良い物件に巡り合えた時に、嬉しさのあまり、その物件のマイナスポイントを見逃したり、価格交渉において、不利になってはいけません。
そのようなときにこそ、冷静になって、物件の状態を客観的に判断しなければなりません。
近隣の物件の相場から判断して、価格は妥当なのか、修繕は必要ないのか、などを考慮し、価格交渉するとよいでしょう。
しかしながら、内覧時に不動産業者に対して、マイナスポイントを論い値引きを要求したとしても、良い結果は得られません。なぜなら、不動産を販売する側にとっては、威圧感を感じ、良い印象を与えないからです。
では、具体的にどのように値引き交渉すればよいのでしょうか。
大切なことは、その物件をとても気に入って、購入したい意思をはっきりと示したうえで交渉することです。
例えば、気に入った物件の壁に補修が必要であったとし、その時の交渉について考えてみます。
A,壁に補修が必要なのでその分の費用を値引いて欲しい。
B,この物件が気に入ったので購入したいが、用意している資金には限りがあるので、補修費用を割り引いて頂けませんか。
Aの場合もBの場合も欠点を指摘して価格を下げるように交渉している事には変わりはありません。しかしながら、Bの場合、自分たちの心情を伝えることで、不動産業者の方に自分たちの立場に立って考えてもらいやすくなります。
交渉相手は物件の所有者であることを忘れてはいけません。不動産業者の方に誠意をもって物件の所有者と交渉して頂く為に、まずは、不動産業者の方に自分たちの事を理解してもらう事が大切です。
不動産業者は物件価格に対する売買手数料で収入を得るため、高く売れた方が良いのですが、在庫を保持するコストも必要ですので、早く販売したいのも事実です。いかに自分たちの気持ちを伝えて理解してもらえるかが大切です。
上手な交渉とはとても言えませんが、私たちが田舎に物件を購入するにあたっての価格交渉の場面で、不動産業者の方の「いくらぐらいで購入できますか」との問いに、妻が、勘違いをして、その物件の5分の3ほどの価格を提示してしまいました。私は妻の言葉に驚きましたが、業者の方は「売主の方と交渉してみます」と、普通に返答されました。結果、5分の3の価格で購入することができました。今から考えると、私達に強い購入意志があったことや、物件を気に入ったことを、率直に伝えたことが良かったのではないかと考えています。また、売主の事情もあったのかもしれません。
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